@日中

 #7 南口レストラン(みなみぐちれすとらん)

「ここは南口のレストラン【雲樹(うんじゅ)】。
 味はなかなかと評判だ!」

「うわあああすっごい目立ってる…!お客さんが皆こっち見てる…!!」

「心配するな、俺と一緒ならただのPRイベントにしか見えないから」

「他でもないイベントに見えるから目立っているというのに…!」

「確か、ここにはよく来るんだろ?」

「うう…うん。結構来るかな…駅が見渡せる窓際の席が好きなんだ」

「何せ、俺の生みの親行きつけだからな…この店、いつかビッグになる
 気配がするな」

「それはこう…なごみんがビッグになるから、ということ…?」

「もちろん!俺がゆるキャラスターダムの階段を駆け上がると共に
 この店も有名に…!」

「いつもながら夢の規模が大きすぎない!?」

「作者にも取材が来るぞ!
 "うわー、懐かしい!そう、あの席でなごみんは生まれたんです…"
     …とかインタビューに答えたりしてな!」

「うわあああやめて想像するだけではずかしい!!」



「この店には、志騎と来たりもするって言ってたよな」

「うん。よく一緒に来てたかな」

「ちなみに、おすすめのメニューは何だ」

「あんみつ!」

「早い!?本気で好きだなお前…!?」

「あんこも果物もたっぷりで美味しいの!
 寒天にかかった黒蜜は上品な甘さで、白玉はすっごくモチモチしてて…!
     うう…話してたら食べたくなってきちゃった…」

「おお、熱い説明だ…!聞いてるだけで美味そうだな!」

「…ううん、でも今日は和水野駅散歩だから!我慢、がまん…!!」

「…くっ、偉いぞ!
 俺もさっきから肉の匂いがするがぐっと堪えてるんだ!」

「次の場所に行こう、なごみん…!」

「おう!未練を振り切って…い、行くぞおおお肉食いて――――!!」